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2026年3月1日(日)〜3月10日(火)

別れには、違うドラマが隠れている。

東風吹かば・・のこの季節はどうも苦手であると、毎年、言っている感じがする。梅の香りがしてくると、退任・移動の便りが届き始めるからだろうと思われる。何も二度と会えないわけでもなかろうに、その方の心の隅にまで立ち入ってしまうと、心がざわついてしまう。それに卒業式が輪をかける。

>> PM11 : 00 バー <<

ステップが省かれると、美しい。

❝「お裾分けで、私もいただいて良いですか?」と、咄嗟の機転に感じいった。5月5日は端午の節句で、3月3日は桃の節句ということで、桃のカクテルを飲みたくなった。「雛祭りとは知ってたけれど、桃の節句とも言われるんですね」と、その方は仰った。偶然、バーカウンターで隣同士になった。所作の美しい方だった。「どうもこのところ、大声・高音・早口が困りものでして・・」と話が進んだ。夜が更けていたため、時間の流れが緩やかだった。私の不手際で桃のカクテルをこぼしてしまった。その方は次の瞬間、氷の一塊を舌の上で転がされた。私の方はその洒落た心配りに惚れた。❞

2026年3月11日(水)~ 3月20日(金)

「 移ろい 」を見逃さない。

何年か前、ある方と待ち合わせをした。この季節なのに軽めではあるが、冬用のマフラーをしていた。待ち合わせ場所に行く途中、馴染みの店でスカーフに替えた。吟味することもなく手に入れたものなのに今では、そのスカーフがこの季節の18番になっている。

>> PM 8 : 00 ラウンジ <<

「香ってくる人」そんな男だった。

❝酒の席では、アイツのように飲みたいなーと思う男がいる。しかし、現実の私は、小一時間ばかりは静かに飲んんでいる風を装ってはいるが、ひとたび、「ん?それはちょっと違うんではないかい?」の出来事に出くわすと、自分の心に栓をしていた部分がスコンと抜けてしまう。彼は私の教え子さんで、2時間ばかり経つと、その場を清算できるくらいの金銭を置き、先に席を立つ。いつも、どこか全体を見渡し楽しそうに飲む。「先生のようになりたいものです」と、毎回言ってはくれていた。彼が突然亡くなって半年になる。八丈島の出身なのに南国の花ではなく、なぜか、梅の匂いがしていた。❞

2026年3月21日(土)~ 3月31日(火)

光の乱舞が始まった。

桜の開花が西方より聞こえてくる頃になると、3月の苦手意識も少しずつ遠のいていく。空気が緩み、透明感は薄れていくが、心が膨らみ始める。4月になれば、街は秘密の箱から飛び出した光の塊が空気と交わり、四方八方に散らばっていく。

>> PM 3 : 00 ガーデン <<

刹那だからこそと、納得した。

❝「美は細部に宿る」という名言がある。おっ、いいオンナだねェーと思っていたら、ちょっとしたことでオヤッ?とはよくあることだ。当然、女性から男性を見たときにも、日常的に起こっていることと思われるが・・。春めいてきた季節のせいか、人々の表情に色がさしてきた。漆黒の老木に胴吹き桜が咲く場所がある。ある病院の南向きの坂道。お見舞い帰りの少女であろうか、その桜に視線が止まった。曇り空から一瞬、陽が差した。無骨な黒い幹に陽がこぼれた。早咲きの胴吹き桜が白く輝いた。南風には早いと思うが、少女の唇を撫ぜたように見えた。❞

2026年3月のとあるある日

3月の微熱のある風景 【 本心 】

真実の・正気な・本来のように・表立っては・正々堂々としたと、真っ正直な気持ちを代弁しているように聞こえるが、「本心は・・」というときの心はマグマの塊のように思われる。

>> 3月のとあるある日 <<

【 本心 】本来持っている正しい心。まごころ。良心。

❝例えば、ロビーで100人の方をお見受けしたとする。時と場所により本心は動くものと思われるので、その方の本心など、一言では言い表せないものと言いきれそうだ。

男の本心は、大きく見せながら、実は繊細でデリケート。
女の本心は、可憐に見せながら、実は大胆で現実的。❞

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