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アンカー 1
Cacti
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2020年10/1(木)〜10/10(土)

ホテルの登場人物にも、油がまわりきりました。

本格的に秋が勢いを増してきた様です。この季節になると、ホテルのロビーも背筋がピンッと伸び、その人の在り方を身体全体で表現している方々が目立ってきます。人々の好みが闊達に、表にこぼれ出て、あらゆる方向からロビーで交叉する。ホテルはまさに生きものです。

>> PM9 : 00    ゲストルーム <<

心の片隅が、こぼれ出るのも秋の所為。

◯◯してみたいとか、◯◯になってみたいとかの、「みたい」という行為は、欲望のほんのささいな部分が、表に出てきた瞬間なのではなかろうか。夏のけだるさを整理して、秋を迎える気持を徐々に昂らせてきた期間が終わると、私は、一昔前に映画の中などで見かけた、はすっぱな女の人を演じてみたくなる。私の職業柄 ( コレはヒミツ )この欲望はあまり、いい趣味とは言えないが、しかし、心の片隅に、女の性が隠れているのだろうから、押さえつけないのもいいのかも。

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2020年10/11(日)〜10/20(火) 

色づくとは、盛りに向けての一途な想い。

人肌が恋しい季節とは、よく言ったものですね。日本語の比喩の美しさに心が揺らぎます。自然界では朝から夕にかけても変化が生まれ、これからは徐々に勢いを増してくる紅葉という色彩のグラデーションが、待たれます。「日本に生まれてよかったナー」と、改めて思えるのも、この季節だからこそです。

>> PM5 : 00    ゲストルーム <<

私たちのDNAを、侮らないほうが・・・。

自分の今のあり方より、少しでも良い方向に気分を盛り上げたり、これから逢う方の瞳孔を思いっきり開かせるために、鏡の中に、私の全てを映し込む。足元から、徐々に視線を上げ、あの方がどんな反応を示すかまでを、思い描きながら、どの時に、どの表情を散らばらせるかを設計する。おそらく、この話を聞かれた殿方は、「まさか!そこまで・・・」と、表情を曇らせるかもしれないが、これが、あなたの目の前の、ワタシタチの本性。

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2020年10/21(水)〜10/31(土)

この季節、大人の男女の独壇場です。

紅葉のシーズンを前にして、ホテルでは、しっとりと大人の時間が、溶けています。季節の予行演習も終わり、さて今年の秋の見物はこのようですと、演者側と観る側との真剣勝負の始まる一歩前、間合いがピーンと張りつめ、秋の一大イベントが始まる緊張感が漂います。

>> PM11 : 00    ゲストルーム <<

五感に贅沢な時間が、始まっています。

❝ 私と彼が愛し合った後の、ちょっとした微睡み。「小さな死」とも言うようです。そのことで、もしやと思い当たる節があります。四季を通じて、ホテルには、よく来る方なんですね。その中でも特に、この秋によく起こること。物思いに耽ると決まって、その後、微睡んでしまうようです。それは、おそらく想像力を働かせた後は、快感が生まれ、脳にも「小さな死」が訪れるようですね。想像することから、すべてが始まるって素敵です。

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