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アンカー 1
Cacti
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2022年6/1(水)〜6/10(金)

選んだ言葉も、濡れてくる。

「梅雨の時季になると、好きな人との関係をもっと深くしたいという欲望が生まれます」と、聞いた。特に雨音なんかが聞こえてくる午後なんかは、二人のまわりに蒼いカーテンが下されたようで、まるで宇宙を彷徨っている二人とも感じてしまう6月のホテル。初夏の谷間に迷い込んだ大人の時間です。

>> PM6 : 00    バーカウンター <<

演じるって、キモチを動かすこと。

6月になると湿度のイタズラとは思うけど、いつもとは違う自分を演じてみたくなるそうな。とっておきのオンナを引きだしてみたくてと、あの方の娘さんが言っているらしい。私には娘がいないので、その年齢のそんなキモチが、よくは解せないが今日の私の役柄としては、旅先の出逢いから夕暮れのホテルのバーで、ティオぺぺなんぞをちょっとひっかける渋いおじさんの役がまわってきた。ナニ、ひと昔前に戻れば、「往年の・・・」に、スイッチが入りそうだ。やはり、湿度が、気分の潤滑油になっているようだ。

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2022年6/11(土)〜6/20(月)

6月の微熱のある風景【  馴染む 】

森羅万象すべてのものに、衝突や摩擦を避けているうちに、磨かれて角が取れたものが馴染むという現象ではなかろうか。研ぎ澄まされるの反語にも感じるが、これも選択肢のひとつではあろうと思われる。

>> 6月のとあるある日 <<

【  馴染む 】慣れてしっくりする。

ほとんどの人が感じている現象に、ホテルでの歩き方がある。地に足がつかない状況に戸惑うことがありそうだ。非日常の最たる場所のため心が宙に浮く。それに馴染む頃には、見える世界も正確なリズムを刻み始める。

男の馴染むは、衝突や摩擦を繰り返し、その先に見つかった戦利品みたいのもの。

女の馴染むは、衝突や摩擦を避けて通り、その先に見つけた、ひとときの安全地帯。

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2022年6/21(火)〜6/30(木)

想い出は、連鎖反応への入り口。

ずっと昔、フォークダンスというものがあった。どうも、今でもあるらしいが。ある程度の年配の方々には、甘酸っぱい思い出があるはずだ。輪になって、ダンスらしきものをする末に気になっている女性徒との番になると、手に汗をかいたりしたのではなかろうか。七夕のことを想っていたら、ふいに昔がよみがえる。梅雨空は、しっとりをしんなりが覆い尽くす。

>> PM7 : 00    Bar <<

関係の発見をイノベーションと言う。

❝ このところ、季節が早くなったせいかもしれないが、桜の花も早く咲き、GWが明ける頃には南の島には入道雲も見られるようになってきた。私には一年間を俯瞰してみる秘密がある。年に一度、七夕を目処にお互いの近況を語り合っているヒトがいる。約束の時間に1年ぶりにこのバーで逢い、翌朝は来年の約束を決め、365、364、363・・・と、カレンダーをめくっていく。紫陽花が似合うヒトだから、今年は時期を早めてこの刻になった。氷がカランと動く頃には、二人の関係も溶け合ってくる。

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