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アンカー 1
Cacti
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2024年4月1日(月)~4月10日(水)

にんげんだから・・・なのかナー。

どうも3月という季節が苦手なせいか、このところ酒席が多かったような気がしている。酒のチカラを借りたいとは思わないが、「じゃ、チョット一杯」になってしまう。そのうち放浪癖が顔を出し、次の日は使いものにならない。4月からは自分をコントロールする術をマスターしたい。と、毎年、思う。

>> PM3 : 00   ガーデンテラス <<

季節が動くと、心まで弾けてしまう。

❝ 4月4日 : 清明というらしい。若葉が出て花が咲き誇り、すべてのものが清らかで生き生きする頃とある。アスパラガス・タラの芽・木の芽・三つ葉・さやえんどう・よもぎと生命感にあふれた季節とも言える。2024年になり、3ヶ月が過ぎた。ウォーミングアップ期間も過ぎ、充分にアブラが廻りきったのか、「桜の新緑の下で、軽く飲むか?」に応えてくれて、目の前で、遠慮のないポーズを見せられた。スパークリングワインは好みではないが、季節の句読点として、試してもいいか・・の気分になってきた。❞

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2024年4月11日(木)~4月20日(土)

もう少しの間、飲みたい人だったのに・・。

4月といえば、大切な先輩と、これから大切に変わるであろうとしていた後輩が亡くなっている。その日を忘れたくないので、備忘録として年毎に変わる手帳にも書き移している。その日々の間に挟まれるように、建長寺は散り際とも書いている。この日々には出逢いに感謝して一人酒になる。

>> PM6:00   ゲストルーム <<

男との付き合い方。

❝ 桜前線とともに北上しますと葉書が届いて、はや、一ヶ月。北の国で、儚い花びらの舞を楽しんでいますと便りが届いた。彼ほど剛毅木訥が似合うヒトに会ったことがない。メールとかLINEの利用はいっさいなく、季節が訪れるごとに届くのはハガキ一枚。極太の萬年筆で多くて3行。ほとんどの季節に届いたものは、まっすぐな1行。シャルトリューズを教えてくれたのも、その人だった。「似合うと思います」と。たった一言。❞

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2024年4月21日(日)~4月30日(火)

潮風の似合う男だった。

何年か前、江ノ島水族館に行った。この季節になると塩の香りが嗅ぎたくなる。GWを前に自然の風に当たりたくなり、潮の匂いになぶられたくなる。そして、江ノ島東浜で海の家をやっていたKHのことを思い出す。夢の途中で、急にいなくなった彼とは、何年もビールで献杯をするのが、このところの行事となった。いつも一人で。

>> PM8:00    バー <<

匂いは香りを凌駕する。

❝ Diorのプアゾンを愛用している方と、久しぶりにご一緒した。随分前に発売されたから、その当時からの知り合いということになる。フランス名で「毒」。よくも命名したものだとその当時にも感心したことを憶えている。禁断の果実・甘い罠・露出してない場所での使用とかをDiorはすすめている。では、最初の一杯は何にするかとなった時、おつまみには柘榴を選んだ。柘榴の皮には毒があるという。この日のためにこちらはDiorのソヴァージュで臨んだ。本能に響く野生の香りのつもりではあったが、毒の前では太刀打ちできなかった。❞

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2024年4月のとあるある日

4月の微熱のある風景【よぎる】

目で見ることの出来ないことを事前に感知するために発動する警報装置のようなものではなかろうか。「予感」は良否両面に使われるが、「よぎる」は否の担当で損な役割とも言える。

>> 4月のとあるある日 <<

【  よぎる  】 そこを通り過ぎる。かすめて通り抜ける。

❝ ホテルのバーでの一コマ。それまで季節の移りかわりを楽しまれていたあるお方。目の前にすっと出されたカクテルに何かを思い出されたのか、一瞬、視線を落とされた。何かがよぎったようにも感じたが、又、以前の優しい視線をとりもどされた。見てはいけないものを見てしまったと、こちらも変な瞬きをしたことに気がついた。

男のよぎるは、森羅万象すべてのことに発動されて、

女のよぎるは、意中のあの人にのみ発動される。❞

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