
2021年5/1(土)〜5/10(月)
今年は、新緑の美しさが一段と目立ちます。
いつものGWならば、ここぞとばかりの大移動が始まるのですが、今年の旅の空は、何故か澄んでいるように感じます。人との交流を避けなければいけないのは、わかっているのですが、自分の心の中との対話は、この時季には、欠かせないイベントです。人と逢うことは少し遠慮して、自分の心の中に、旅をしてみるのも、オツなものです。
>> PM4 : 00 ルーム サービス <<
催眠術にかかってしまいそうです。
❝ 湧きあがる無数の泡は、私を異次元の世界へ連れていく。私の周りのほとんどの日常は、スタートがあり、ある地点で完了の合図を受けるのが常なのに、この泡には終わりがない。私の心がピュアになる。いつものことだが、ルームサービスでシャンパンをとってもらった。そして、いつものようにGWの薫風のなか、時間は止まったかのようになる。窓からそよいでくる風に、もてあそばれている体とは別に、私の心はどこかに連れていかれている。午後の部屋には、音も聞こえない。❞

2021年5/11(火)〜5/20(木)
空が、音もなく動いています。
余計な音がある訳でもなく、それでいて、秒針の音が聞きとれる静けさもないのが、五月晴れの日の夕刻では、ないのでしょうか。風薫るとは、よく言ったもので、何もない5月の空は、これから起こる様々な出来事を待つ舞台としては、何色にも染まってくれる、心地良さが似合います。
>> PM7 : 00 ゲストルーム <<
引き際は、美しさの極地。
❝ 晴れわたっていた空が、太陽が西に沈んでいく一瞬、濃い碧を見せるとき、私の想像の中では、海は引き潮に違いないと思う、確信に似た時間がとても好きです。そして、一年の季節の中では、このGWの過ぎたあたり、出 来すぎの喧騒が音もなく水平線の向こうまで引きこまれ、残るのは、日没まで数分の静寂の刻。私はこの時季、海辺のホテルにやってくる。体をひらき、引き潮に身をまかせ、空になった心に想像で出来た、私だけの透明な部屋を用意する。❞

2021年5/21(金)〜5/31(月)
自然の状態も、ほぼ出揃いました。
春も盛りをすぎ、初夏の日射しが感じられるようになると、人々の気持ちも、日陰を欲しがる回数が増えてくるようです。街中ではチラホラと日傘が目立ち始め、早くも紫外線対策に心がさわぐのも無理はありません。木々の緑も深みを増して、ほぼ一ヶ月前には、透き通っていた葉脈も、しっかりと葉筋をつくってきたようです。これから来る夏の先兵隊が様子をうかがっているみたいですね。
>> PM9 : 00 ゲストルーム <<
湿度と温度のバランスで、クセが出る。
❝ 常識とは、18歳までに身につけた、偏見のコレクションのことである・・と、あのアインシュタインが言っているのを見つけました。「そんな、こんなで私は・・」と言うのも変なのですが、私はこの時季、女性としては、ちょっと、はすっぱな態度をとるクセがあるようです。毎年のことなので、最近では、季節の病気のようなものと、他人事のように自分を楽しむことも出来るようになりました。「さて、今年は、どんな狩りをしようかナ?」なんて、妄想に浸っている春と夏の谷間です。❞