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アンカー 1
Cacti
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2019年 11/4(月)〜11/10(日)

空気が澄むと、違うココロが現われる。

この季節のホテルは、空気も澄んできて、もの想いにふけるには、絶好の時となりました。夜空の月も輝きを増し、その輪郭線もキレ味が鋭く感じられ、地球上から立ちのぼった想いのカケラを、スライス状にでもしてしまうような冴えようです。

>> PM9 : 00   ゲストルーム <<

忘れては、いけない日が、いくつあるか。

❝ あることを忘れないために、お酒を飲むという人を知っている。普段のお酒は、様々な方々と時間を持っていらっしゃるが、その日の席には、決まったように私を誘う。出逢いの中に哀しみがあり、愛する中に切なさがあり、別離の中にやさしさがあると、その方が季節の変わり目にくださる手紙には、その方の心模様が、しみ出してくる。

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2019年 11/11(月)〜11/17(日)

空の高さが、想い出を連れてくる。

遅咲きの彼岸花を横目に見ながら、空を仰ぐと、いわし雲が視界を斜めに横ぎっています。男心と、女心と秋の空と言い伝えられたことわざにも、少し気にしてみると、自分にも、いろいろなことが浮かんでは消えていくのも、旅の彩りのひとつです。

>> PM2 : 00   庭園 <<

目をつむると、駆けだす風景がある。

❝ 想い出すってことは、過ぎたことを、反省してみたり、納得してみたりで、そのことが、これからの何らかの踏み台になったり、今度は、つまずかないようにしようと、気をつけたりの材料になるので、面白い。私には、この週、過去に苦い想い出がある。どちらも鼻の奥がツンとするほろ苦い話。タバコの煙が、目にしみた所為だろうか。

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2019年   11/18(月)〜11/24(日)

秋の夕日は、つるべ落としです。

立冬の声を聞くと、秋の深まりにも、重さが加わってくるようです。紅葉の見頃も最盛期を過ぎ、ホテルの中でも、大人の会話が聞こえるようになってきました。お二人の距離も、どことなく近づき、斜光を受けて投げだされた影も、重なってきたようです。

>> PM4 : 00    ロビー <<

約束は、明日を輝かせるクサビ。

❝ お互いの気持を確認したり、不安定なココロを安心させたりのために、約束をする行為はあるのではなかろうか。京都駅で待ち合わせ、北陸から長野を抜け、東京で別れた旅を、20年前にしたという方の話を伺った。ある夏に、地方都市で同窓会の幹事をやり、お互いの心が結ばれたらしい。彼女が、指輪をバッグにしまい、傍にはサザンカの花びら。

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2019年 11/25(月)〜12/1(日)

秋から冬へのバトンは、繋がるだろうか。

街では、コートを見かける季節になってきたようです。肩を少し、まるめ、歩幅も夏場よりは少しの単位ですが、短くなってきました。ホテルの窓の灯も、午後の早めの時間から、ともり始めました。団欒が似合う時季になりました。

>> AM10:00    ガーデンテラス <<

哀しさを知っている方ほど、男らしい。

❝ 季節の移ろいに、心をよせる余裕がある方ほど、花の名前もよく知っている。人間だから、ヒトの欲望とか、喜びとか、怒りに興味を感じることは、誰にでもありそうなことだが、そんな生々しい視線の先に、流れる雲であったり、そよぐ風、路傍の野草に、枯れ野の片隅に佇む植物に、やさしい心を向ける、そんな男の人に嫉妬する私。

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