2020年12/1（火）〜12/10（木）
襟を立て、冬の匂いを嗅いでみる。
12月のホテルは、秋の演舞も一段落し、これから迎える年の瀬との谷間で、一瞬、音のない世界に入り込みます。どんな物語がこれから始まるのかも予感させない、モノトーンで、無音が似合う時間かも知れません。墨絵の一滴が滲む、あの一瞬、大人にしか見えない時間の始まりです。
>> PM5:00 ホテル駐車場 <<
心が遊ぶことを哲学という。
❝ 12月の声を聞くと、システム手帳を来年度のモノに差し替える。今年はどんな出逢いに刺激され、励まされ、今になっているのかを振り返る。思いもしなかった出逢いも少し深堀してみると、既に何らかの予兆を感じていたようで、偶然とか突然とかは、必然の末に起きている予定調和ではなかろうかとも思えてくる。新しいページに何を書き込むのかの旅に出た。「出逢いがあり、すべてが動き出す」を再確認するために。❞
2020年12/11（金）〜12/20（日）
ホテルは、あなたの舞台です。
背すじがつい丸まってしまう季節になりました。視線も少し下向きになり、歩幅も、どことなくすり足状になってしまうのも、この季節の特徴です。そんな時こそ、きれいな足音を響かせて、ロビーを横切っていかれる大人のお方は、決まって背筋に視線を集めていらっしゃる冬のホテルです。
>> PM11:00 ゲストルーム <<
女のプライドが美しさをつくる。
❝ 美しいもの、面白いもの、珍しいものが揃った状況にヒトという生き物は、興奮するのではないのかと思っている。その上に、ヤバいほどエロいものが加われば、ヒトは自制心を失うのではなかろうかと、私は22歳違いのヤバい程、エロいお方から教わった。「女豹が狩りをする姿勢を思い描きなさい」と、あの方から教わってからは、私の所作の要所要所で、仙骨を前に傾けることを心がけている。❞
2020年12/21（月）〜12/31（木）
一期一会の心得も、アリですね。
大人の嗜みとして、よく使うホテルでは、馴染みのバーを持っておきたいものですね。一人で訪れても、憧れの方とでも、仲間と連れだっての時でも、自分の庭の様に振る舞える場所をお持ちになると、その一時間が三時間にもなり、ふくらんだ時間を紡ぎます。
>> PM9:00 バーカウンター <<
演じる側になるか、演じさせる側になるか。
❝ 男と女の決闘の舞台であったり、仲睦まじいラブチェアーであったりと、バーカウンターでは、大人の嗜みとしてのルールがある。ホテルのバーで、男と女が待ち合わせたとする。いくら旧知の間柄とはいえ、その時間を楽しめるか否かのカギになる。二人が出逢い、3秒で勝負は決まる。30秒で態勢を持ち直したとしても、次の3分で自分の優位な時間に持ち込みたい。レフリーである場の空気をどれだけ味方につけるかも大切なこと。❞