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アンカー 1
Cacti
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2021年7/1(木)〜7/10(土)

夏が、100m走を演じています。

誰が決めたのか、お盆の15日に向けて、夏がいっきに駆け足を始めます。助走から本格的な走りまでが、この10日間です。人も自然も空気も風も極彩色に溢れます。6月中旬よりウォーミングアップを始め、盛夏の頂点に向け、勢いを増していく。そして、お盆をすぎると、夏が後ろ姿を見せ始めます。

>> PM9 : 00 ガーデンテラス <<

あちらこちらでドラマが生まれている。

ある事をするように勧める。ある状態が、ある行為をするような気分にさせる。を、「誘う」と言う。考えを混乱させる。よくない方向に引き入れるを、「惑わす」と言う。このような状態が自然に起こってしまうことを「誘惑」と、世間の方々は、仰っている。私が仕掛けたのか、それとも、この季節の節度というバランスをくずしてしまう湿度のせいなのか。ガーデンテラスの出来事としては、夏の夜の夢とは言えないほどに、彼の手が自然に、うごめいた。

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2021年7/11(日)〜7/20(火)

空の雲も白と青とのコントラストが目立ちます。

田舎育ちのものですから、お盆を過ぎたら、もう海で泳いではダメですよ・・と、よく母親から注意されてましてねーと、中年のお方。お盆を過ぎると、急にまわりの空気も涼しさが感じられ、入道雲も鰯雲に座を明け渡す季節になるようです。ホテルでは、お盆までの1ヶ月、さあ、色とりどりの夏が始まります。

>> PM3 : 00    ティーラウンジ <<

振る舞いで、その人が立ち上がる。

自分の心の内や、目に見えない考え方を少しだけ、表に現したのが、所作って言われている振る舞いではなかろうか。夏がある日、クルッと背中を見せた一瞬、秋から頼まれたかのように、一陣の風がそよぐ。私はそんな日の午後、木漏れ日のなかで。遅めの昼食をとる。そのテーブルには、わたし一人。でも、見えているのは、この夏を謳歌する仲のよい仲間たち。さて、どう自分を目立たせるかの作戦を練りながら、想像の世界で「元気だった〜?」の次の会話を組み立てる。

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2021年7/21(水)〜7/31(土)

大人の風情が香る夏の夜。

とあるバーカウンターでの話です。ふと、左隣りの方に視線を移すと、それはもう、座り姿が絵になるお方が、視界に入ってきた次第です。胸から上は馴染みの風景だったのですが、私の目を奪ったのは、その方の姿勢。背中から腰にかけての反り気味なライン。「何年、オンナをやっていると思うのよ。礼儀でしょ・・」とのことでした。

>> PM 7 : 00 ゲストルーム <<

いざ、出陣のこころです。

❝ オンナのプライドや美しさを確認するために、バーカウンターはあると思っています。私の右隣からの視線に、胸を張り、応じるために、仙骨の傾きに気をつけています。メイクアップやヘアスタイルやウェアは二の次で、まずは、私の仙骨を前傾させること。「バーカウンターは、女を磨く試験場」と、ある方から教わりました。そのために先程は、大きな鏡の前で、私のプライドの香り方を試してきたばかり。さて、何をまずは、いただこうかしら。

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