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アンカー 1
Cacti
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2019年   2/4 ( 月 )〜2/10  ( 日 )  

ホテルが舞台。主人公はあなた。

一年のうちで、最も寒い時期が、このあたりの季節なのではないのでしょうか。それに反比例するかのように、ホテルのなかでは、暑いドラマが見受けられます。出会いがあり、喜びや悲しみも様々で、何組もの物語が同時進行をしています。

>> PM8 : 00    バー <<

心が結ばれてこそ、リングは指輪に変わる。

❝ この日がくるのは、わかっていた。「返事は待つ」そう言って、喜びの涙をながすことも、首をたてにフルこともできずにいた私に指輪を預けて彼は席を発った。あやしい魅力の輝きに惑わされては、一度さめた心が何度もブレーキをかける。友達にも恋人にも戻れない二人の距離を、この指輪は知っている。

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2019年    2/11 ( 月 )〜2/17 ( 日 ) 

冬のホテルは、時の流れが際立ちます。

大人の男と女は、上手な時間の過ごし方を知っている。その上、時間と場所を自由に操る演出家の様に、ホテル内の他のお客様までも、さも自分達の登場シーンに必要な小道具のように利用され、まるで、映画を見ているような錯覚におちいります。

>> PM9 : 00    ゲストルーム <<

告白には、ホテルほど似合う場所はない。

❝ ルームサービスをたのみ、ふたりで過ごす三度目のバレンタインデー。恋人たちがあふれるクリスマスとこの日だけ、あなたは外で会いたがらない。一度目のとき、窓の外のイルミネーションに酔いしれた。二度目のとき、照れているのか格好つけているのか知りたくなった。三度目のいま、私もここにいる理由を見つけた。

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2019年    2/18 ( 月 )〜2/24 ( 日 )   

バー・カウンターは、今日一日の句読点。

自分の好みのホテルを持っていらっしゃる方々に共通するクセ。こだわりのモノを2つか3つ持たれている様に、お見受けします。その上、場所がホテルのバー・カウンターでの出会いなら、お二人の関係は、旧知の間柄に変わるようです。

>> PM10 : 00    バー・カウンター <<

視つめることで、心の扉が開いていく。

❝ 長年、オイルライターにこだわり愛しつづけ、きっと今も愛用しているだろう、よく似た人を知っている。カウンター席の隣でいつも見ていた景色。派手さのないライターが右手にしっくりと馴染んでいて、まるで手品のように火を灯していた。忘れていた匂いに操られ、おもわず声をかけてみたくなる。

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2019年  2/25 ( 月)〜3/3 ( 日 ) 

陽光の中で春告鳥も絵になります。

梅に鶯のこの時季になると、ホテルのまわりにも、やわらかな陽ざしがさしこみはじめます。交わされる笑顔にも春の光がはじけ、まさに早春です。お似合いのカップルや、お仲間との談笑が、これから始まる本格的な春の到来を予感させます。

>> PM3 : 00    ティーラウンジ <<

陽ざしに映えて、仕草もやわらかい。

❝ 普段の何気ない仕草に誘われるのは、のんびり過ごすティータイムのせいね。話に夢中になると、あなたの右手、薬指と小指がそろって隠れるのよ。左手にはご機嫌なエスプレッソが注がれた小さなカップ。こんな午後があるから私はもっとあなたを好きになる。

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