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アンカー 1
Cacti
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2025年11月1日(土)~11月10日(月)

組み合わすことで、解決に向かう。

紅葉が見事な季節になってきた。目に映るすべての画角を愛でるのではなく、両手でフレームをつくり、このシーンを切り取りたいなーと悦に入ったりしている。その上、手前にコレをもってくれば見え方が一転するナーと無意識に編集作業もしている。

>> PM 9 : 00     ゲストルーム <<

整えた後は、すべてが流れはじめる。

❝化粧するってことは、ある方にとっては欠かせない儀式なのだと感じている。「ちょっと会おうョ」と声をかけても「2時間後、移動も含めて3時間後ならね・・」と、返されてしまう。自分の意識を整える必要に2時間を設定されるのだろうと感じている。11月は霜月とは、よく言ったものだと感じ入りもする。夏から秋に季節が移り、時間の流れも味わい深いものになってきた。せせこましさも通り過ぎ秒針の音も届きやすくなってきた。気持ちの整えが充分に満足できたからこそ、投げ出された表情にも「・・で、今日は?」という余裕が感じられる。❞

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2025年11月11日(火)~11月20日(木)

仕事場を移して3年間。居場所。

夏が終わりかけた頃から、寺田寅彦さんの全集を読み始めた。「オレ、持ってますョー。全部あげます・・」と、全8巻をもらった。15年前、その時は頁がめくれなかったが、今、思うに、なぜKTくんは、これを読もうとしたのかが不明のままである。

>> PM4 : 00     テラス <<

鎮まると、違う風景が立ちのぼる。

❝1867しい大政奉還、1185つくろう鎌倉幕府と語呂合わせで歴史の出来事をおぼえてきた記憶がある。「イイイミ」「イイイロ」「イイフロ」と記憶に刻んだ日々がやってきた。季節がよくなってきたせいか「約束」という言葉に前向きな態勢をとってもいいかナーと、気分が変わってきた。なにも今年が初めてのことではなく、この時季になると「約束」を身近に感じられるようになる。そしてその先にはヒトに期待するより先に、自分にできることを積み重ねていくのが先だよなーと、徐々に気持ちが鎮まってくる。11月は深いところに潜る月とも言える。❞

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2025年11月21日(金)~11月30日(日)

日常のカドに非日常は隠れている。

いつもの時間の経ち方と少し違った時間を持つことで、日常はガラリと違う扉が開かれる。11月の後半になると、秋でも冬でもない不思議な空間に誘い込まれることがある。季節は重なりながら姿を現すはずなのに、よく見ると、その切れ目がありそうな・・。

>> PM 9 : 00    バー <<

心地よい風に、こころが揺れた。

❝指定されたホテルのバーで待っていた。ほぼその時刻にその方は現れた。厚手のコートの下はドレス姿だった。「庭園にある椿の花を見てきました・・」と。「出しゃばらず、香りを放たず、散り際の潔さが好きなんです」とも。「ボージョレ・ヌーボーの時季ですが、今夜はシングルモルトでいかがでしょうか」とも。頭をもたげ、次の瞬間、ガクッとうつむかれた。まるで頭がストンと落ちたようだった。「柘榴のカクテル、それもいただきたいナ」とも、おっしゃった。「そのルビーのような赤い色が、私を狂わせます」とも。ワガママで美しい時間だったと記憶している。❞

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2025年11月のとあるある日

11月の微熱のある風景【記憶】

何度も心の洗濯をしたが、心のヒダにこびりついたものが記憶。

>> 11月のとあるある日 <<

【 記憶 】ものごとを忘れずに覚えていること。覚えておくこと。

❝憶えようとしていなかったことにも関わらず、後々になってみると、拭い去れなくなっていたものを記憶というのではなかろうか。日常の中の裂け目に、いつの間にか入り込み、こびりついたものと考えられる。

男の記憶は、哲学で

女の記憶は、文学という。❞

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