2023年12月1日(金)~12月10日(日)
あの人を思い出す季節です。
渋谷のハロウィンも、程よい規制が入り、粛々と12月が始まりました。さてこれからは、日本全国民の忘年会シーズンです。・・・と、ひと昔前はクリスマス・忘年会とイベントの掛け持ち状態だったものが、人々がおとなしくなったのでしょうか、喧騒感のない年末もいいものですね。
>> PM8 : 00 パーティー会場 <<
パーティー、3年ぶりですね。
❝ 小説「宴のあと」ほど大河ではありませんが、この時季になると、大中小とそれぞれの宴が催され始めます。ですが、このところのパーティーや忘年会ではなかなかお目にかからない風景、羽目を外した大胆な振る舞いの方を見かけなくなりました。時代の流れで洗練されたのでしょうか、それとも、あのどんちゃん騒ぎはマボロシだったのか。でも、たまにですが、周りの視線を集めたいのか、少々、大袈裟なポーズを振る舞っていらっしゃる方をお見受けします。きっと、寂しいんですね。私も、そんな時もありますもの。❞
2023年12月11日(月)~12月20日(水)
から騒ぎのない年末もいいものだ。
タクシーの運転手さんに聞いた話ですが、中旬を過ぎた頃よりパタっと客足が遠のいたそうです。もう忘年会は終わりですねと、淋しそうな会話。時代と一言で片付けたくない年の瀬です。他に適切な言葉がないために、「時代って、なにかなー?」の心です。
>> PM9 : 00 バー <<
会話がなくても、濃い時が積み重なる。
❝ 「あのホテルのバーで午後9時に」という連絡がきた。今年初めての再会だった。矛と盾。その両方を担当し合える間柄だった。そこで、今日の私の担当はどちらかを考えてみた。あちらからのお誘いのため、簡単には方向性が見出せないまま、約束の時間、少し前にあの華奢なヒールの音が届いた。いくら暖冬とはいえ、コートの下はなにが狙いなのか、何の企みなのか。カクテルドレスで微笑した。いつものようにグラスの淵に視線を流し、こちらにスッと視線を向けた。❞
2023年12月21日(木)~12月31日(日)
そのスローモーション、もう少しください。
一昔前の喧騒がまるで嘘だったように、ホテルのロビーではゆったりと時間が流れています。このところ、みなさん歩き方も美しくなり、まるで外国のホテルのロビーに迷い込んだかのような時間です。目を閉じると、走馬灯のように一年がゆっくりと蘇ります。
>> PM6 : 00 ロビー <<
画竜点睛でいきたいものです。
❝ 絵を描く時、最後の仕上げとして目元と口元にハイライトをちょこっと載せるくらいは安いテクニックとして常用してしまうが、どうも実物の口元が苦手です。その上、リップの色になるとストライクゾーンが極端に狭くなり、どんな美人さんに出会っても「もう少し、こんな色にすれば似合うのに・・・」と一人妄想に入ってしまう。その上、少し許される仲になると、「お前さんサー」と、言わなくても良いことまで、つい口走ってしまう。機嫌よく、美しいものは眺めたいからに違いない。せっかくの刻なのだから。❞
2023年12月のとあるある日
12月の微熱のある風景【想う】
四方八方からある対象となるものに迫るため、大きな意味では、優しさで包み込む状態が主であろうが、片や相手の内面にまで迫ると、それは攻撃のひとつとも言える。
>> 12月のとあるある日 <<
【 想う 】眼前にない物事について、心を働かせる。ある物事について考えをもつ。
❝ ラウンジでハードカバーの本を読んでおられたお方。横顔がキレイだった。あるページから視線を逸らさず、動きを止められた。何かの一行に想いをめぐらせた様子だった。そして、目を閉じ、3秒後にスーッと視線をもどされた。
男の想うは、相手の胸の中を分析する。だから、突き進むとも言える。
女の想うは、相手の心の中を想像する。だから、包み込むに近い。❞