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アンカー 1
Cacti
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2025年5月1日(木)~5月10日(土)

新緑を愛でる。余裕とはいいものだ。

何時、行っても静かで話し声が響かない好きなバーがあった。しかし、このところインバウンドツーリズムのせいなのか、空気の流れが変わってきた。積み重ねてきた歴史を目先の損得で計りにかけるのも、いかがなものであろうか・・と。

>> PM10 : 00    ゲストルーム <<

話さなくても、通じることはある。

❝一本のチューリップが決まって届けられる日がある。GWの最終日、かれこれ20年間も続いている。届けてくれる方も知っている。季節が変わるごとにたわいのない話を肴に近況を報告しあっているが、このチューリップの話題は出てこない。「男の人が一人でやっている静かなバーに連れて言ってよ」と楽しんだ。その夜、やはり一本のチューリップが部屋に届いていた。その花言葉は「あなたが私の運命の人」と言うらしい。その方はその夜、なにも言わなかったけどね・・と。こんな話を聞いた夜、これが大人だナと思った。❞

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2025年5月11日(日)~5月20日(火)

葉桜が美しい。背筋を伸ばしたい。

空気が緩んできたせいか、たまに街中で「おやおや?」という方を見かけてしまう季節になりました。肌寒い時季にはコートなどで身を纏っていたせいか、あまり目立たなかった姿勢も、少しの油断でダイナシですね。と言いながら、我が身もキヲツケナケレバ・・。

>> PM3 : 00     ラウンジ <<

その所作も、体幹に気をつけたい。

❝S・T Duponのライターのポシュワ!という音。Zippoのクワンッという感触、あれはタバコに火をつけるというより、これから数分間の物語への扉を開ける儀式のようなものだったのではなかろうか。同様にVICTORINOXのマルチツールを装填する際のクキッという感触、日常をその一瞬で別世界に連れて行ってくれる装置のようなものではなかろうか。ヒトにはそれぞれの別世界への入り口や儀式みたいなものがあるはずだが、私のこのところはサングラスをTPOに合わせて3~4本、かけかえて遊んでいる。一人芝居とも言えそうだ。芝居から戻ってこれず迷子になってしまうこともあるのがたまにキズだが・・。❞

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2025年5月21日(水)~5月31日(土)

香りはロマンを生み、匂いはリアリズム。

五感。視覚、聴覚、触覚でコミュニケーションをはかり、味覚、嗅覚で自分の心を動かす。そのなかでも嗅覚ほど、時と場所を選ばず、時間を超越するものはなさそうだ。街ですれ違いざま30年前の春の日に引きもどされたりするのも、匂いの仕業に違いない。

>> PM 2 : 00     ロビー <<

「艶は匂へど」( いろはにほへど )という

❝ホームページを持っていたことがある。自分のすべてを知ってもらうために、こんなタイトルにした。匂いとは、鼻で感じとれる嗅覚刺激のこと。良いと感じる場合は「香り」、悪いと感じる場合は「臭い」とも呼ばれるとAIは答えてくれる。香りではなく、匂いに心を動かされる。香りには体温を感じることができず、匂いにはそのもののすべてが隠されているようにも思う。あるホテルのロビー、その方は一本の糸を渡るように一直線にこちらに向かわれた。会釈されたようだが定かではない。いい匂いが後に続いた。❞

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2025年5月のとあるある日

5月の微熱のある風景  【  瞬き 】

無意識にとっている動きと思われているが、実は、ヒトとしてのリズムをとっているなかのひとつではなかろうか。その瞬きは舞台の「暗転」とも言える。

>> 5月のとあるある日 <<

【  瞬き 】瞼を閉じて、またすぐ開くこと。またたく。

❝あなたの目の前にいらっしゃるコーヒーラウンジでの彼女。あなたの左側にいらっしゃるバーカウンターのあの方の瞬きに、つい騙されているのが世の男性方。気をつけた方が良いですョ。その一瞬は、世の女性方の最高の見せ場なのですから。

男の瞬きは、ほとんど無意識に行われているが、

女の瞬きは、ほとんど意識的に行われ、演出上のひとつの動作とも言える。❞

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